動くジオラマ(美術×エンジニアリング)

小学生の月曜A・B・Cクラス(月1回)は4〜6月に、
小学生の火曜・水曜・木曜クラス(月3回)は4月に動くジオラマを制作しました。
子どもたちが想像したキャラクターを、エンジニアリングの基本構造である「カム機構」を活用して、動くジオラマとして空想を現実に表現しました。
最後にアトリエ生作品の写真がありますので、ぜひご覧ください!
【アトリエ岳オリジナルのSTEAM教育】
STEAM教育とは、Science(化学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の頭文字を取った「STEM教育」に、Arts(広い意味での芸術・教養)を加えた造語です。
複雑化する社会課題に対し、創造的なアプローチができる子どもたちを育てる教育方法として、近年注目されています。
教科や分野を縦割りで学ぶのではなく、横断的に子どもの探究心を育みながら学びを進めます。
多くの場合、STEM教育にアートを少し取り入れた実践が行われていますが(例:プログラミング教室でゲームやおもちゃを作る、化学実験教室で色の実験をするなど)、アトリエ岳ではアートの中に理系的思考(STEM)を取り入れた、独自のSTEAM教育を行っています。
制作プロセス
授業では、1週目に①、2週目に②③、3週目に④⑤⑥を進めます。
①キャラクターデザイン(がっちゃんの友達というテーマで考えていきます。)

アトリエ岳のキャラクターである「がっちゃん」の設定やストーリー、身に付けているアイテム、配色の理由を知ることで、自身のキャラクターデザインのアイデアを深めます。(色相環や様々なキャラクターの鑑賞から理解を深めます。)
スケッチブックにラフスケッチやストーリーを描き、本番の紙に色鉛筆や水彩絵の具で描写します。
今回はジオラマ制作を行うので、この段階でキャラクターはどこにいて何をしているかなども想像し描きます。
②キャラクターを粘土などで立体的に表現します

粘土造形が初めての子が多いので、粘土の使い方や色の付け方などを丁寧に指導します。
今回は動きやすさを考慮し、軽量の粘土を使用しました。
③カム機構について観察を通して理解し、自分の動かしたい仕組みの構造を考える
カム機構については細かく説明はせず、子どもたちの好奇心や気づきを大切に、なぜ動くのか観察を通し理解を深めます。
今回は3つの動き方をするカム機構を用意し、なぜ違う動きをするのか観察しました。
実際に動かしながら、熱心に考えている子どもたちの姿が印象的でした。
④カム機構と土台を精密に作る
自分の選んだカム機構の土台を作るために、丁寧にボンドやグルーガンで組み立てを行いました。
少しの狂いで動かなくなるので、子どもたちはとても真剣に取り組んでいました。
⑤キャラクターの世界観に合ったジオラマを作り組み立てる

ジオラマ部分は絵の具やフェルト、粘土など様々な材料を組み合わせてつくりました。
ジオラマ部分だけでなく、側面などにもこだわりを持って装飾する子どももいました。